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映画『地獄愛』の紹介

  • 執筆者の写真: MAX
    MAX
  • 2018年1月23日
  • 読了時間: 7分

まず言いたい、この監督のおかげで僕は映像業界に入った

すいません、どうしても真っ先に言いたいことがこの監督の作品を見たことによって、僕は映像業界に入ろうと思ったことです。

(作品の詳細を見たい方は下にスクロールをお願いします)

まずは簡単に監督について紹介します。


監督ファブリスドゥヴェルツについて

ファブリスドゥヴェルツという名前を出しても、映画好きの方でもぱっとこないと思いますので紹介いたします。

名前:ファブリスドゥヴェルツ

出身:ベルギー出身

代表作品:

「地獄愛」「変態村」「変態島」「コルト45 孤高の天才スナイパー」


たくさんの作品を撮っているわけではないようでして、日本でも知名度はわずかだと思います。

ですが皆さん、レンタル屋でこの作品は一度は手に取ったことはないでしょうか?

そう...「変態村」です。


タイトル:変態村(Calvaire)

2004年上映作品。













ヴェルツ監督の闇3部作の第一弾。

一体どんな映画なんだ..これはやばそう...という感じがプンプンに伝わってきますね。


『変態村』は僕を救った

詳しい作品の紹介は近々しようと思いますので、多くは語らないようにしますが、一言でいいますとこの映画はすごく純愛で悲しい映画です。

当時高校生だった僕には彼女がいたのですが、相手の二股(三股疑惑あり)が原因で僕はひどく苛立ちと悲しい気持ちになっていました。

気持ちが沈んでいて、明るい映画を見るのが凄く嫌になり(この時から明るい恋愛映画にすごく抵抗を持つようになりました)、ホラーを見ようと思った時にこの作品にめぐり合いました。

タイトルは謎でしたが、パッケージの感じが僕の心と噛み合った感じがして思い切って借りて見たところ、涙が止まらないほど感動したのを覚えています。

間違いなく人生で一番泣きました。


今回紹介する「地獄愛」もその時と同じ感情になった作品なので僕にとって心に残る映画となりました。


映画『地獄愛』とはなんぞや

やっと本題に入ります。

「地獄愛」とは、ヴェルツ監督の闇3部作の第2弾です。

この作品は一言で言いますと悲しい純愛映画だと僕は思います。

ではさっそく作品の内容を紹介します。
















『地獄愛』はどんな人が見るべき映画

・この人の為ならなんでもできると思った人

・人生で一度でもこの人が僕の人生の全て、この人なしの人生は考えられないと思った人

・嫉妬深い人

・浮気などをされて恨んだり殺そうと思ったことがある人

・愛情が深い人


以上の方が見ると近いものを感じて考えさせられると思います。

自分で言うのもなんですが、僕は上記のものに全て当てはまります...。


ロンリーハーツキラー事件を題材にした映画

この映画は実際に起きた事件「ロンリーハーツキラー事件」を題材に作られた映画です。

ロンリーハーツキラー事件とは1940年代に起こった事件で、マーサ・ベック(女)とレイモンド・フェルナンデス(男)が結婚詐欺をして、多くの女性を殺害した事件になります。


二人の生い立ちと事件については殺人博物館〜ベック&フェルナンデス〜というサイトに詳しく書かれていますので、そちらを読んでいただけると人物像がよく分かります。


この二人は出会っていなければこんなに大きな事件にはならなかったのではないかと思います。


あらずじ

シングルマザーのグロリアは、出会い系サイトを通じてミシェルという男に出会う。ミシェルは寂しい女性を夢中にさせ、女性の性的欲求を満たすことで生計を立てる結婚詐欺師であった。グロリアはミシェルに出会った途端深い恋に落ち、ミシェルが結婚詐欺師だと知ってもその恋は冷めることはなく、娘を放棄するほどミシェルを付け回し、二度と自分から離れないように強要する。最初はそんなグロリアを恐れていたミシェルも、いつしかその異常な愛を心地よく感じ、兄弟と偽り共に結婚詐欺をする道を選ぶ。 しかしそんな二人の歪んだ愛は、やがて未亡人を次々と殺す狂気へと変わっていく―。


感想(*ネタバレ注意)

この作品は最高です。

一生心に残る作品です。

僕が良いと思った点を挙げていきます。


<粒子が荒いのがマッチングしている>

映画の感想でよく「映像が汚い」などの声を聞きます。それで星二つや一つに評価する方がいますが、僕の考えはそうではありません。(考え方は人それぞれですよね...)

僕はいかに作品とマッチングしているかだと思います。

今回の地獄愛は16ミリフィルムで撮影されています。

これは監督の狙いであり、監督自身がデジタルが嫌いなそうです。

僕は、フィルムの特性の粒子の荒さやコントラストが強い感じが主人公の以上さだったり怖さを引き立てているように感じます。

逆に映像が綺麗だったらこの作品はインパクトが薄れてしまう気がします。

作風によって映像を荒くする、良い勉強になります。










↑ミシェルを見送るグロリア


<主人公グロリアの素晴らしい演技>

グロリアが怖すぎる。だけど、とても悲しい感じが漂う。

グロリアを演じたロラ・ドゥエニャスさんはとても名優だと思います。

嫉妬する顔、殺戮をする顔、愛おしい彼を見る顔が最高です。

彼女はキャスティングの段階で「私がこの役に一番合っている」と監督に宣言したそうです。


オープニングのグロリア


幸せそうなグロリア










浮気を目撃したグロリア









気持ち悪い笑みのグロリア









死体を運んでいるのを娘に見つかり〜












見たな〜











ガンダ










ウリィィィィィッィィィィ!!!







グロリア怖すぎ...。


<グロリアが悲しすぎる、それは最後のセリフが物語っている(*これが一番重要!)>

僕が本当にこの作品が良かったと思うところです。


まずグロリアは出会い系でミシェルと出会い、結婚詐欺とはいえミシェルが他の女性とセックスをしていることを嫉妬してしまい殺戮を繰り返してしまうが、彼女自身はこんなことを心から望んでいなかったのだと思います。

そう思わせたのが最後の映画館のセリフ


グロリア「恋愛映画?」

店員「はい」

グロリア「ハッピーエンド?」

店員「おそらく」


というセリフです。

グロリアはハッピーエンドな恋愛に憧れていて、そういった恋愛を心から望んでいるのです。

ただ愛する彼と幸せになりたかった、その気持ちが強くなりすぎてしまったのです。


さらに最後の映画を見ている場面で、懐中電灯を持った警察らしき人物が来ます。

ミシェルはまずいという顔でグロリアと警察を交互に見ます。

ですが、グロリアはひたすらハッピーエンドの映画をまっすぐ見続けます。

グロリアはハッピーエンドの恋愛をすることに周りが見えなくなってしまっているのです。



グロリアはとても純粋な愛の持ち主であり、愛のためには周りが見えなくなってしまう、ミシェルでなく、もっと良い男性に出会っていればグロリアは幸せになれていたかもしれなかったと思います。


実際でも、恋人の浮気などで殺害をしてしまう事件が過去におこったりしています。こういった人々もきっとグロリアと同じで、幸せになりたいという気持ちが他人より強かったが故の行動なんだと思いました。


僕自身も、恋人に依存をしてしまうので、グロリアの人物像が見えた時に深く共感をし、とても悲しい気持ちになりました。


これば僕がこの作品をとても良かったと思う点です。


<グロリアに共感できる方>

僕も浮気などをされて恨んだことがありますが、それは愛情が深かった故のことだと思います。ですが、グロリアのようなことをしてしまうと、他人を地獄に陥れ、そして自分も地獄に陥ってしまいます。

出会えないかもしれませんが、きっとこの愛情を必要とする人がいるかもしれない。そう思い待ってみてはいかがでしょうか?

愛情を受けなかった人は沢山います。同じ境遇で浮気をされて悲しい気持ちをしている人も沢山います。

その深い愛情はそういった人たちと出会った時に使ってあげれば良いと思います。

ですので、恋愛に失敗したからといってグロリアのようにはなってはいけません。

いつかグロリアのように幸せを真っ直ぐ見続ける恋人に出会えることを信じて...。

僕はこの映画でそのように感じました。


この映画の紹介は以上になります。

説明が下手ですが、最後まで読んで頂きありがとうございます!


次回紹介するのは考え中です!

お楽しみに!!

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